春って、
なにかが始まる季節ですよね。
“よし、がんばろう”
そう思う一方で、
“失敗しちゃいけない”って
気持ちが強くなる人も多いかもしれません。
でも私は、
失敗って、むしろしたほうがいいと思っています。
失敗は、うまくいかなかった“結果”じゃなくて
考えた証拠。挑戦した証拠。
回数を重ねるほど、
“こういうときもあるよね”って、
ちょっとだけ生きやすくなっていく気がします。
だからこそ、
若いうちにたくさんつまずいて、
すり傷をつくって、前に進んでほしい。
けれど──
自分の子どもや、大切な誰かのことになると、
つい“失敗させないように”って守りたくなりますよね。
それって、とても自然な愛情です。
実は、自分自身に対しても
同じことが起こっているなって思うんです。
“傷つかせたくない”
“大切な自分を守りたい”
だからこそ、
無意識に失敗を避けようとしてしまう。
それもまた、
優しさのかたちなんだと思います。
でも私は最近、こう思うようになりました。
“転ばせない”よりか…
“転んでもそばにいられる”関係性のほうが
あたたかいんじゃないかって。
それって、看護にも似ています。
ナイチンゲールの言葉に
“最良の看護とは、時に何もしないこと”
というものがあります。
そばにいるだけで、
人はもう一度、立ち上がれる。
それは、自分に対しても、他人に対しても。
“失敗しないように”よりも
“失敗しても大丈夫”って思えること。
そのほうが、きっと
前に進みやすくなるんだと思います。
だから今、失敗しそうな自分にも、
誰かにも、こう言ってあげてください。
“まぁ、そんなもんだよね”
訪問看護ステーション アイビー燕
看護師 高田(管理者)
コメント