“成長”って、”変わること”じゃないかもしれない

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私たちは、何かうまくいかないことが起こると、
つい「自分が変わらなきゃいけないのかな」と考えてしまうことがあります。

同じところでつまずいたとき。
思うように進めていない気がするとき。
周りと比べて、少し遅れているように感じたとき。

「このままじゃよくない気がする」
「何か変えたほうがいいのかもしれない」

そんなふうに、
はっきりした理由があるわけじゃなくても、
どこか落ち着かない気持ちになること、ありますよね。

そう思ってしまうのは、
前に進もうとする気持ちがあるからこそで、
それ自体は、とても人間らしい反応なんだと思います。


ただ、その「変わらなきゃ」という気持ちが、
いつの間にか自分自身を追い詰めてしまうこともあります。

性格を直さなきゃいけない気がしたり、
考え方を変えなきゃと思ったり、
もっとちゃんとした人にならなきゃ、と感じたり。

そう考え続けているうちに、
今の自分がどんどん足りない存在に見えてきて、
息苦しくなってしまうこともあります。

でも、少し立ち止まって考えてみると、
本当に「変えなきゃいけない」のは、
自分そのものなのでしょうか。


心理学者のカール・ロジャーズは、
こんな言葉を残しています。

「人は、ありのままの自分を受け入れたとき、
はじめて変わることができる。」

無理に別の自分になろうとするよりも、
まずは今の自分を、そのまま見てみること。

もしかしたら、
変える必要があるのは「自分」そのものではなくて、
やり方や関わり方なのかもしれません。

同じ自分でも、
選ぶ方法が少し変わるだけで、
感じ方や結果が変わることはよくあります。

合わないやり方を続けていれば、
誰でも疲れてしまいますし、
本来の力も出しにくくなります。

それでも、うまくいかない理由を
すべて自分のせいにしてしまうと、
必要以上に苦しくなってしまう。

「変わる」というのは、
別人になることではなくて、
少し調整してみること。

そんなふうに考えてみても、
いいのかもしれません。


成長って、
今の自分を否定して作り直すことではなくて、
今の自分をそのまま使いながら、
少しずつ扱い方を覚えていくことなのかもしれません。

「変わらなきゃ」と感じたときほど、
一度立ち止まって、
「このやり方、今の自分に合っているかな」
と考えてみる。

それだけでも、
少し肩の力が抜けることがあります。

はっきりした答えが出なくてもいいし、
今すぐ変われなくてもいい。

なんとなく、
「あぁ、そういうことかもしれないな」
と思えたら、それで十分なのかもしれません。

――まぁ、そんなもんか。


訪問看護ステーションアイビー燕
管理者 高田

※カール・ロジャーズについて

アメリカの心理学者(1902–1987)

人間性心理学を代表する人物で、人は本来、自分で成長していく力を持っていると考えました。
人を変えようとするのではなく、理解し受け入れる関わりが変化を生む、
という姿勢は、現在の支援やカウンセリングの基礎にもなっています。

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