子どもを見ていると、「どうしてできないんだろう」「なんで約束を守れないんだろう」と思う瞬間があります。
学校に行けなかったり、ゲームから離れられなかったり、つい声を荒らしてしまったり…。
親としては、そんな姿を見るたびに胸が痛くなりますよね。
「自分の育て方が悪いのかもしれない」と、自分を責めたくなることもあるかもしれません。
でも、それは“親だからこそ抱くあたりまえの感情”なのだと思います。
子どもの行動は、必ずしも「怠け」や「反抗」だけで説明できるものではありません。
感覚のアンバランスさやこだわりの強さ、安心できる場所の少なさ…。
そうした背景があると、「行けない」「やめられない」「反発する」という形で表れることがあります。
だから大事なのは、「そうなるのも自然なこと」と一度受け止めてあげること。
同じように、親御さんが「そう感じてしまう自分」も否定せずに受け止めること。
そこから初めて、「じゃあどうしようか」と次の工夫が見えてくるのだと思います。
アドラーはこう言っています。
“勇気づけとは、人をありのままに受けとめ、成長する力を信じることだ。”
子どもの姿を「だめだ」と決めつけるのではなく、今出ている感情も行動も、その子の一部として受けとめてみる。
その視点こそが、親子にとっての安心につながっていくのだと思います。
声を荒げてしまう日もあるし、約束が守れない日もある。
でも、それを「失敗」と呼ぶ必要はありません。
「まぁそんな日もあるよね」と肩の力を抜いてみる。
そのゆるみが、親にとっても子にとっても、少し呼吸しやすい時間になるのではないでしょうか。
訪問看護ステーション アイビー燕 管理者 高田
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